サイトカインて何?
免疫細胞から分泌されるタンパク質群のことです。
サイトカインは免疫細胞から分泌され、細胞と細胞の間の情報伝達を担います。免疫を強めたり弱めたりする指令を発し、自ら病原体を攻撃することもあります。効果的な免疫反応で身体を守るには、自然免疫の細胞やリンパ球が相互に連絡を取り合う必要があり、その機能を果たしているのがサイトカインです。サイトカインは、比較的サイズの小さいタンパク質で、細胞間のコミュニケーションをするだけでなく、直接病原体の排除に関わるものもあります。炎症性サイトカインと呼ばれるサイトカインの一群で、TNF(抗がん作用)、インターフェロン(抗ウイルス・抗がん作用)、IL-6などが代表です。これらは、大量に出すぎる(サイトカインストーム)と、自らの身体を傷つける自己免疫疾患の原因となります。免疫で最も影響が大きいサイトカインの生産者は、ヘルパーT細胞とマクロファージです。
(「サイトカインストーム」参照)
執筆:2021年9月
文責:大阪大学免疫学フロンティア研究センター・微生物病研究所
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