感染症の検査で偽陽性・偽陰性はなぜ起こるの?

偽陽性:感染していないのに、検査結果が陽性になってしまうこと
患者さんやサンプル(検査する粘液など)の状態、検出手法によっては目的のウイルス以外のウイルスに反応してしまうこともあり、この場合は偽陽性となります。
PCR検査の場合、目的のウイルスの遺伝子だけを増幅するように条件設定されているので、ほかの方法に比べて偽陽性がでることはほとんどありません。

偽陰性:感染しているのに、検査結果が陰性になってしまうこと
採取したサンプルにたまたま病原体がいなかったり、サンプルの状態が悪かったりすると、検出できずに偽陰性となることがあります。

現在の新型コロナウイルスの検査では、国立感染症研究所が「PCR検査陽性」とするウイルス量の基準値を設定しています。PCR検査に用いられる薬品は基準値のウイルス量を検出できるよう性能保証されています。
サンプルによっては、この基準値をわずかに下回る場合もあります。この場合は、再検査など十分な検討を行い、判断します。

参考サイト:https://www.niid.go.jp/niid/ja/covid-19/9482-covid14-15.html

執筆:2020年7月
文責:大阪大学微生物病研究所・一般財団法人阪大微生物病研究会

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