自己免疫疾患はどうやっておこる?

自分自身の身体の一部を、外から来た病原体のように認識して抗体を作ってしまう自己免疫反応が主な原因です。

細菌、ウイルス、がん細胞などは、その細胞中や表面に抗原を持っています。これらを認識して排除し身体を守るのが免疫システムの目的ですが、何らかの理由で免疫システムが自己と非自己を区別できない機能不全を起こすと、自身の組織を異物と認識し自己抗体と呼ばれる異常な分子を作り、体内の特定の細胞や組織を標的にして攻撃します。これを自己免疫反応といい、炎症や組織の損傷を招きます。自己免疫疾患は各臓器・組織を対象に種々ありますが、代表的なものとして、関節リウマチ、1型糖尿病(膵臓のベータ細胞)、橋本病(甲状腺)などがよく知られます。

執筆:2021年9月
文責:大阪大学免疫学フロンティア研究センター・微生物病研究所
イラスト:長門香織

感染症

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