新型コロナウイルスに感染して重症化しやすい人は?重症化するのはどういう場合?

ウイルスを撃退する免疫の働きが低下している人は重症化しやすい傾向にあります。高齢の人や、抗がん剤・免疫抑制剤を投与している人が該当します。

また、高血圧や糖尿病など基礎疾患のある人は、ウイルスによって引き起こされる炎症がひどくなりやすい傾向にあります。
血管は周りの組織と水分や栄養分など物質のやり取りをしていますが、がん組織や糖尿病などの患者さんの血管は、このやり取りが正常に機能していません。この物質のやり取りの異常が、炎症がひどくなりやすい原因の1つと考えられています。

この血管における物質のやりとりを正常化すると、感染症における炎症をおさえられるケースが知られています。今回の新型コロナウイルスによる肺炎の重症化も炎症による血管透過性の異常亢進(こうしん)が関係している可能性があります。
詳しくはこちら→高倉教授に聞く「血管の異常で新型コロナが重症化?」

炎症は、私たちの体に備わる免疫の働きで制御されています。免疫が正常に機能するよう健康な状態を保つことがとても大切です。

執筆:2021年9月
文責:大阪大学微生物病研究所

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