新型コロナウイルスと他のコロナウイルスを見分けられる?
PCR検査ではっきりと見分けられます。新型コロナウイルスだけが持っている遺伝子を目印として、検査をしています。
人に感染するコロナウイルスとしては、今回の新型コロナウイルスは7番目に見つかりました。既に知られていた6種類のうち、2003年に流行したSARS(サーズ)ウイルスが今回の新型コロナウイルスに最も似ていて、遺伝子配列の7〜8割が同じだと言われています。
逆に言うと、2〜3割は似ていない、ということになります。新型コロナウイルスの遺伝子配列が公表されているので、この遺伝子配列をSARSや他のウイルスと比較し、新型コロナウイルスだけが持つ部分を目印にして見分けています。
また、イムノクロマトグラフィーによる簡易検査キットでは新型コロナウイルスのタンパク質だけに結合する「抗体」を用いますが、やはり新型コロナウイルスだけがもつ特徴的な場所を検出するように設計されるので、見分けることができます。
執筆:2020年7月
文責:大阪大学微生物病研究所
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