「炎症」ってなにがおきているの?
炎症(腫れ・発赤・痛み・熱)は、免疫が働いて病原体と戦っている状態です。
傷を負ったり病原体に感染したりしたときに古くから観察されてきたのが、炎症の4要素と言われる「腫れ・発赤・痛み・熱」です。
炎症においては、患部の血管が拡張して血液が流れ込んでくるため赤くなります。
血液と一緒に大量の免疫細胞が流れてきて特有のタンパク質分子(サイトカイン)を分泌し病原体を攻撃します。
サイトカインは病原体だけでなく患部の細胞を刺激するため発熱や痛みを伴います。
またさらなる免疫細胞を患部に呼び寄せます。炎症はつらい現象ですが、免疫細胞が病原体と戦っている証拠でもあります。
執筆:2021年9月
文責:大阪大学免疫学フロンティア研究センター・微生物病研究所
イラスト:長門香織
感染症
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